
- 腹部に腫瘍ができた場合、開腹手術が必要になる場合が少なくありません。基本的に開腹手術を行う場合、手術の内容によりその程度の差は、仕方がないこととはいえ、かなりの痛みとストレスを動物に与えることになります。そのため、できるならば手術はなるべく小さな切開で行う方が良いでしょう。当病院では痛みやストレスを減少させるために、一部の手術で腹腔鏡下手術を導入しております。この腹腔鏡下手術では皮膚に5mmの切開を3〜4ヶ所開けて、そこから内視鏡のカメラや器具を挿入して行うため、傷が小さく手術後の痛みが全然違います。また治りが早く入院期間も短くすむため負担も軽くなります。現在、当病院および獣医部門における内視鏡下手術(腹腔鏡下手術を含む)では腹腔内腫瘤の切除というよりは、腫瘍の部位や病変部の確認およびバイオプシー、あるいは卵巣子宮摘出手術(避妊手術)や膵炎などの時の空腸瘻チューブの設置などを主に行っています。そのため全ての病気に対して腹腔鏡下手術が適用できるわけではありませんが、それらの手術でも従来は大きくお腹を切開して行っていたわけですから、内視鏡下手術ができるようになり、切開の小ささが痛みの小ささと同じであるということが実感できる毎日です。

